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ヒューストン・パーソン(HOUSTON PERSON)
「ハーモニー」(HARMONY)
ヒューストン・パーソン(HOUSTON PERSON)の「ハーモニー」(HARMONY)で
す。
MERCURYのオリジナル盤で、デモ盤になります。
レコード番号はSRM−1−1151。
このレコードは1977年に録音されたもので、ストリングスやボーカルまで含めたバッキングに乗って、パーソンが朗々と
吹き上げている印象の強いアルバムです。

いわゆるコテコテの少し手前で踏みとどまり、どちらかと言えばイージー・リスニング・ジャズのはしりの如き雰囲気でしょ
うか。この模倣者は後に数多出現していますから、図らずも先鞭をつけていたと言えなくもありません。

パーソネルには取るに足らない人たちが多いのですが、中にはジョン・トロペイのギター、ジョン・ファディスのトランペット
などのクレジットも認められます。セプテットくらいの編成にストリングスとボーカルをバックに配した構成です。

ところで、ジャケットの裏面で銀歯をちらつかせて微笑む本人が結構不気味で、尚且つバスルームでサックスを抱く下着
姿の女性と流れている青い液体は一体何なのでしょう? コワサと意味不明を表現していますが、演奏は決して不気味
ではなくコワクはありませんのでご心配なく。

ヒューストン・パーソンはPRESTIGEからMUSEへとレーベルを移籍するのですが、このアルバムは何故かMERCURY
で、この辺りがコテコテ路線とは少々異なった仕上がりになった理由の一つかもしれません。

生涯ソウル・テナー(何ともステロタイプな表現だが)一筋男のイージー・リスニング仕立て、しかしスタンレー・タレンタイン
よりは泥臭くて、とは言え「鼻歌」感覚のリラックス・ムードで、この程度の演奏は屁でもないという貫禄十分な演奏… と
いった辺りが当たらずとも遠からずの謳い文句でしょうか。 

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ビリー・コブハム(BILLY COBHAM)
「クロス・ウィンズ」(CROSS WINDS)
ビリー・コブハム(BILLY COBHAM)の「クロス・ウィンズ」(CROSS WINDS)で
す。
ATLANTICのオリジナル盤のようです。
レコード番号はSD7300。
パーソネルは、ドラムスにビリー・コブハム、ギターにジョン・アバークロンビー、サックスにマイケル・ブレッカー、トランペッ
トにランディ・ブレッカー、トロンボーンにガーネット・ブラウン、キーボードにジョージ・デューク、パーカッションにリー・パスト
ラ、ベースにジョン・ウィリアムズというメンバーで、「SPECTRUM」よりは編成が大きくなり、ブレッカー・ブラザーズとジョ
ージ・デュークの参加が関心を惹くところです。

ジョージ・デュークとはこの後ヨーロッパへ遠征していますから相性が良かったんでしょう。

このレコードは1974年にリリースされたもので、「SPECTRUM」の直後に位置し、現在は廃盤のようです。

名作というか代表作とされる「SPECTRUM」のすぐ後ですから殆ど音楽的には変わらないアプローチかと思いきや、A面
は組曲風の構成で、それぞれにソロ・パートが割り当てられ、誰のリーダーアルバムか分からないようなアレンジです。ガ
ーネット・ブラウンのトロンボーンが印象に残ります。

B面の3曲も動と静のコントラストを明確にし、それぞれの曲で各人のソロが際立っています。

元祖「手数王」の異名を取っていましたから、アーティスティックには大したことないという先入観を持っていました。それ
でやや敬遠するような時期もありましたが、今更ながら聴き返してみると、これが中々快適なアルバムです。

コテコテ路線のATLANTICとしてはちょいと洒脱なジャケットも印象的な1枚でした。

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ビリー・コブハム(BILLY COBHAM)
「スペクトラム」(SPECTRUM)
ビリー・コブハム(BILLY COBHAM)の「スペクトラム」(SPECTRUM)です。
ATLANTICのオリジナル盤になります。
パーソネルは、ドラムスにビリー・コブハム、ギターにトミー・ボーリン、キーボードにヤン・ハマー、ベースにリー・スクラー
などとなっており、曲によっては、ジョー・ファレル(フルートほか)やロン・カーター(ベース)などが参加しています。

このレコードは1973年にリリースされたもので、コブハムとしては最も元気だった頃の録音になるのでしょうか。

どの曲を聴いてもコブハムのアグレッシブな演奏が印象的で、「千手観音」と異名を取った彼の面目躍如たる1枚には違
いありません。疲れを知らない彼の演奏が収められており、呆れるほどのパワーです。

一時期は単に手数の多いドラマーかと思われて、軽視された向きもありましたが、30年ほど経った今聴いてみると、これ
が結構はまりそうな演奏です。時期としてはフュージョンが一世を風靡する直前かと思いますが、ヤン・ハマーのシンセサ
イザーと呼応した彼のドラミングは、蓋し一聴の価値があります。

そういえば、この時期にヤン・ハマーはジェフ・ベックと「ワイアード」をリリースしていましたから、彼にとってもノリノリの時
期だったのでしょう。

私はたまたまCDで同じアルバムを持っていますが、CDのSN比は良くても何だか平板な音に比べて、LPの音質は厚
みの違いを如実に感じます。コブハムのアグレッシブな演奏を堪能するにはLPが一番かと思います。

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ビル・エバンス(BILL EVANS)
「アイ・ウィル・セイ・グッドバイ」(I WILL SAY GOODBYE)
ビル・エバンス(BILL EVANS)の「アイ・ウィル・セイ・グッドバイ」(I WILL SAY 
GOODBYE)です。
FANTASYのオリジナル盤になります。
パーソネルは、ご存知のビル・エバンス・トリオで、ピアノにビル・エバンス、ベースにエディ・ゴメス、ドラムスにエリオット・
ジグムンドという、晩年に至る直前のトリオです。

このレコードは1977年に録音され1980年にリリースされた、FANTASYにおける最後期のものです。FANTASYレー
ベルでは「MONTREUX V」というエディ・ゴメスとのデュエットが有名ですが、これはこのトリオでのFANTASYにおけ
る最高作と、私は思います。

ビル・エバンスはこの数年後に亡くなってしまいますが、亡くなる直前のトリオは、マーク・ジョンソンとビル・ラバーバラと
のもので、死後に発売された諸作では、結構アグレッシブな演奏を聴かせます。このレコードではまだ死期を悟っていな
かったようで、従来からのエバンス節を屈託なく聴かせています。

しかし、アルバムタイトルが「I WILL SAY GODDBYE」で、この曲を2テイク分収録しているというのは、いかにも思わせぶ
りで考えてしまうところではあります。

一般的にはスコット・ラファロ、ポール・モチアンと組んだ1960年代のエバンス・トリオが最高だというのが通説ですが、7
0年代から死ぬまでのエバンスも、ある種危うい刹那を感じさせるものがあり、聴いておくべき演奏ではないでしょうか。

繰り返しますが、このレコードは間違いなしにFANTASYでの最高作です。こういう録音を残しておいてくれた、ヘレン・キ
ーンとオーリン・キープニューズに感謝です。

蛇足ですが、この当時のヒゲ面エバンスの方が親しみはありますな。ジャケット裏にはヒゲ男三人衆が写っています。

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ビル・ヘンダーソン(BILL HENDERSON)
「ビル・ヘンダーソン・シングス」(BILL HENDERSON SINGS)
ビル・ヘンダーソン(BILL HENDERSON)の「ビル・ヘンダーソン・シングス」
(BILL HENDERSON SINGS)です。
VEE JAYのオリジナル盤になります。
主なパーソネルは、トランペットにブッカー・リトル(!)、テナーサックスにユゼフ・ラティーフ、ピアノにウィントン・ケリー、ラ
ムゼイ・ルイス、ベースにポール・チェンバース、ドラムスにジミー・コブら、というメンバーで、何だかマイルス・クインテット
から借り出したようなメンバーにブッカー・リトルを加えたような感じです。ラムゼイ・ルイスとはピアノトリオをバックに歌っ
ていることになり、全12曲のうち、ラムゼイ・ルイス・トリオとは7曲、ブッカー・リトルらとは5曲を吹き込んでいます。

このレコードは、1959年に録音された、ビル・ヘンダーソンの初リーダーアルバムになり、中々に個性的な歌唱を聴かせ
てくれます。派手ではなく、どちらかと言うと地味な印象をもたらす歌唱ですが、ブルース・フィーリングに裏付けされたそ
れは、如何にも格好よく、正しくグルーヴィーと言って過言ではありません。

歴史を紐解きますと、1961年にアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズが初来日したときに、ビル・ヘンダーソンも
一緒に来日し、随分注目されたそうです。
ビブラートも印象に残り、聴きようによってはジョー・ウィリアムズに近いイメージもあります。

収録曲目には、「モーニン」や「バイ・バイ・ブラックバード」や「イット・ネバー・エンタード・マイ・マインド」などお馴染みの曲
がありますが、白眉は何といってもB面の「マイ・ファニー・バレンタイン」かと思います。
少々レアかもしれないVEE JAYのオリジナル盤でのボーカルはいかがでしょうか?

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