のとnoノート - JAZZ(ジャズ)レコード評 -
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コールマン・ホーキンス(COLEMAN HAWKINS)
「ホーキンス!アライブ!」(HAWKINS! ALIVE! AT THE VILLAGE
GATE)
コールマン・ホーキンス(COLEMAN HAWKINS)の「ホーキンス!アライブ!」
(HAWKINS! ALIVE! AT THE VILLAGE GATE)です。
VERVE原盤のCLASSIC RECORDSによるリバイバル盤になります。
レコード番号はオリジナルを踏襲してV6−8509です。
パーソネルは、テナー・サックスにコールマン・ホーキンス、ピアノにトミー・フラナガン、ベースにメジャー・ホリー、ドラムス
にエド・ロックというクァルテットになります。

このアルバムは、1962年にニューヨークのヴィレッジ・ゲイトで収録されたライブ盤で、融通のきいた「エライ」ホーキンス
を満喫できる好盤です。

収録曲はA面に「All The Things You Are」、「Joshua Fit The Battle Of Jericho」、B面に「Mack The Knife」「Talk Of
The Town」の計4曲で、一応聴きものは「Joshua Fit The Battle Of Jericho(ジェリコの戦い)」ということになっていま
す。

とは言え、それだけではなく、極めて好調なメンバーの演奏ですから、全編に渡ってご機嫌な1枚かと思います。

まあ、何にしてもホーキンスの柔軟ぶりに驚きますな。元々ホーキンスはモダン・テナーの父とか言われて、一時はホー
キンス風でないとテナーにあらずみたいな風潮でした。かのレスター・ヤングですら「ホーキンスぽくない」ということで解
雇されていますから、当時の神通力は恐るべしであります。

そんな元祖ホーキンスですが、ここではロリンズやコルトレーンの影響すら感じさせ、ただの古臭いおっさんではないこと
を証明しています。老兵は未だ健在なりの最たるもので、当時の新進気鋭(?)テナーマンの意見も素直に聞くというホ
ーキンスの謙虚さと懐の深さが泣かせます。そうです、「老いては子にしたがえ」ではないですが、そのくらいの度量の広
さがないと長生きはできないのでありました。

ちなみに、ホーキンスの音色にレスター・ヤングのフレーズを用いて、味付けにパーカーを書き込むと一端のモダン・テナ
ーマンに成れるという逸話も生まれていました。

ほかには、トミ・フラの案外熱いプレイやメジャー・ホリーのベースが聴きもので、特にホリーのベースは実に重厚に響き、
スラム・スチュアートばりのフンフン奏法がイケテます。高音質盤ならではの再現が嬉しく、楽しめますよ。

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コニー・ボスウェル(CONNEE BOSWELL)
「コニー・ボスウェル・アンド・ザ・オリジナル・メンフィス・ファイブ・イン・
ハイファイ」(CONNEE BOSWELL AND THE ORIGINAL MEMPHIS
FIVE IN HI-FI)
コニー・ボスウェル(CONNEE BOSWELL)の「コニー・ボスウェル・アンド・ザ・オ
リジナル・メンフィス・ファイブ・イン・ハイファイ」(CONNEE BOSWELL AND THE 
ORIGINAL MEMPHIS FIVE IN HI-FI)です。
RCA VICTORのオリジナル盤になります。
レコード番号はLPM−1426。
このレコードは1956年に録音され、1957年にリリースされたもので、コニー・ボスウェルがオリジナル・メンフィス・ファイ
ブと共演しています。曲によってはボーカルの入らない演奏もありますが、ほぼ6割方は彼女のボーカルが入っていま
す。

パーソネルは、ボーカルにコニー・ボスウェル、クラリネットにジェームズ(ジミー)・ライテル、トランペットにビリー・バターフ
ィールド、トロンボーンにミルフォード(ミフ)・モール、ピアノにフランク・シニョレリ、ベースにユージン・トラックスラー、ドラム
スにアンソニー・スバーバロとなっています。タイトルからはオリジナル・メンフィス・ファイブなんですが、コニー以外に6人
いるのは、これ如何に? 答は後ほど。

収録曲は、A面に「When My Sugar Walks Down The Street」、「Say It Isn't So」、「At The Jazz Band Ball」、
「Japanese Sandman」、「Make Love To Me」、「My Honey's Loving Arms」の6曲、B面に「Pagan Love Song」、
「Giannina Mia」、「Singin' The Blues」、「All Of Me」、「I Wish I Could Shimmy Like My Sister Kate」、「When The
Saints Go Marching In」の6曲、計12曲です。

コニー・ボスウェルは、ご存知のようにボスウェル・シスターズで一世を風靡した姉妹ボーカル・グループの一員で、最も歌
唱に優れていたためシスターズ解散後もソロで歌い続けていました。この録音当時は50歳直前なのですが、そういった
年齢はあまり感じさせない歌声です。エラ・フィッツジェラルドにも多大の影響を与えたとされていますが、中々に歯切れ
のよい歌唱法をして斯く言わしめるのでしょうか…。

彼女は生まれつき小児麻痺(ポリオ)だったそうで、生涯車椅子もしくは座って歌っていたそうな。同時代にかのF.ルー
ズベルトもいましたが、彼女がそうだったことを知っている人は案外に少ないそうです。彼女自身がその障害を隠していた
わけではないそうですが、テレビが世の中に普及する前ならば知らずにいた人も多かったのでしょう。

いずれにせよ、1930年代に名を成した歌手の中で抜群の存在であることに間違いはなく、40年代までビング・クロスビ
ーとデュエットした歌唱は今もって色褪せるものではありません。そんな彼女が50年代半ばになってから吹き込んだの
がこのレコードで、優秀な音質で楽しめるのが、まずお薦めする理由の一つです。

ところで、本名の「Constance Boswell」からすれば、「コニー」は「Connie」じゃないかと思うのですが、何故に「Connee」
なのかと言えば、どうも「Connee」の方がサインし易いというアホみたいな理由だそうです。古きアルバムでの表記は
「Connie」ですから、途中で勝手に「Connee」に変えたんですね、これが。なんとも安易かつケーハクっぽくてウレシイ限
りです。

さて、共演しているオリジナル・メンフィス・ファイブ(OMF)ですが、これがどうにも胡散臭いグループのようで、名称とそぐ
わない活動を行っていたようにも記録されています。

とは言うものの、それぞれのメンバーは中々の人材が揃っています。ジミー・ライテルやフランク・シニョレリやアンソニー・
スバーバロなどはODJB(オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド)のメンバーですし、アンソニー・スバーバロこそが
記念すべき「初めてジャズ録音を行ったドラマー」だそうです。JASS(JAZZではない)に影響を及ぼしたことは確実のよ
うで、サッチモやビックス・バイダーベックなんかもODJBのレコードを愛聴していたそうですから、この辺から影響を受け
たことには間違いありません。ということは、凄い人たちじゃあーりませんか?

アンソニー・スバーバロは、その名前の表記がいろいろありまして、アンソニー・スバーバロのほかに、トニー・スバーバ
ロ、トニー・スパーゴ、アンソニー・スパーゴ、アントニオ・スパーゴなどがあります。別人かと思わずにいられない表記で、
随分混乱させますな。何か一つに統合できないのかね、全く。

閑話休題。で、OMFに戻りますが、本来の基本メンバーはフィル・ナポレオン(トランペット)、フランク・シニョレリ(ピア
ノ)、ミフ・モール(トロンボーン)、ジミー・ライテル(クラリネット)、ジャック・ロス(ドラム)だとされています。このアルバム
は50年代の録音ですからそれらとは異なったメンバーになっていますが、大体元々もメンバーにはメンフィスどころか南
部出身者さえ居なかったそうで、5人だったわけでもなく、オマケに全て白人です。「おーい、何とかしろ」と言いたくもなる
ような存在なんですが、実際には同じメンバーで他のグループ名でも演奏していたようでアメリカ人ならではのいい加減さ
が現れていてムカツキますね。

収録曲の内、7曲がコニーのボーカル入り、後の5曲がOMFのインストゥルメンタルになるんですが、聴いてて非常に快
適です。OMFの演奏自体も楽しいもので、さらにコニーのボーカルが加わるんですから、一粒で二度美味しいを地でいっ
たような演奏です。こういうのを50年代に録音しておいたRCAも中々のものかなと思わせないではありません。

CDでも復刻されているようですが、ここはやっぱりLPでしょう、ということで出品いたしました。万人にお薦めできる好盤
ですよ。

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