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ウィントン・ケリー(WYNTON KELLY)
「イッツ・オール・ライト!」(IT'S ALL RIGHT!) |
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ウィントン・ケリー(WYNTON KELLY)の「イッツ・オール・ライト!」(IT'S ALL
RIGHT!) です。VERVEのオリジナル盤になります。 |
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このレコードは1964年頃の録音になり、ケリーもかろうじて好調さを維持していた頃になります。
パーソネルは、ピアノにウィントン・ケリー、ベースにポール・チェンバース、ドラムスにジミー・コブ、ギターにケニー・バレ
ル、コンガにキャンディドというメンバーで、マイルス・バンドからリズム・セクションを抜き出して、ギターとコンガを加えたこ
とになります。
ケニー・バレルが独特の雰囲気を付加しています。 |
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ウィントン・ケリー(WYNTON KELLY)
「カミン・イン・ザ・バック・ドア」(COMIN' IN THE BACK DOOR) |
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ウィントン・ケリー(WYNTON KELLY)の「カミン・イン・ザ・バック・ドア」(COMIN
' IN THE BACK DOOR) です。
VERVEのオリジナル盤、ステレオ仕様になります。モノラル仕様とはジャケッ
トがちょいと変わっています。
レコード番号はV6−8576。 |
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このアルバムは1963年に録音されたもので、ケリーもかろうじて好調さを維持していた頃になりますか。ただ当時の流
行からか、バックにストリングスが引っ付いています。プロデューサーがクリード・テイラーですから、然もありなんの構成
です。エンジニアにはフィル・ラモーンのクレジットがあります。ウェス・モンゴメリーの、あの路線といえば理解が早いかも
…。
パーソネルは、ピアノにウィントン・ケリー、ベースにポール・チェンバース、ドラムスにジミー・コブ、ギターにケニー・バレル
というメンバーです。同様のメンバーにコンガを加えた編成で「IT'S ALLRIGHT!」を録音していましたね。アレンジと指揮を
クラウス・オーガーマンが担当しており、正にウェス路線そのものでした。マイルス・バンドからリズム・セクションを抜き出
して、ギターとストリングスを加えたことになりますね。
収録曲は、A面に「If That's The Way You Want It」、「Comin' In The Back Door」、「Don't Wait Too Long」、
「Nocturne」、「The Bitter End」、「Theme From "Burke's Law"」の6曲、B面に「Quiet Village」、「Caesar And
Cleopatra Theme」、「Singing Off」、「Little Tracy」、「To Kill A Mockingbird」の5曲、計11曲です。
ケリーにしては収録曲が多いのではないかと思われる貴方、正解です。ほとんどが3分以内の演奏で、何だかテーマと
オマケで終わってしまうような、アレレなアルバムです。
一説によると「極上のイージー・リスニング・ジャズ」とかいう評もありますが、熱血ジャズ・ファンからは見向きもされない
のも事実なようで、それほど話題になったアルバムではありません。
でも、ウェスの「カリドリ」(カリフォルニア・ドリーミングのこと)なんぞがお好きな御仁には好適なアルバムには違いありま
せん。少々疲れたときなど、こんなのが最適で、恥ずかしながら私は結構好きなのでした。「裏口から入っといで」というよ
うなタイトルにも頷けるものがありますね、いかがでしょうか? |
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ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)
「ジェイ・ムード」(J MOOD) |
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ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)の「ジェイ・ムード」(J MOOD)で
す。
COLUMBIAのオリジナル盤で、レコード番号はFC-40308になります。 |
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パーソネルは、トランペットにウィントン・マルサリス、ピアノにマーカス・ロバーツ、ベースにボブ(ロバート)・ハーストV、ド
ラムスにジェフ・ワッツというメンバーで、ワンホーンによるクァルテットです。
このレコードは、1985年に録音されたもので、ウィントンとしては最もマイルス・デイビスに近付いた演奏でしょう。
このアルバムの前が「スターダスト」で、この後が「ブラック・コーズ」、「スタンダード・タイム」と続きます。「スターダスト」と
「ブラック・コーズ」がサックスやホーンを加えた割合に大編成の演奏ですが、この「ジェイ・ムード」は「スタンダード・タイ
ム」と同じメンバーによるクァルテットですから、それらの対比も面白いかもしれません。
どちらかと言うと「頭でっかち」なイメージがあり、一言多いとも言われるウィントンですが、名盤と言われる「スタンダード・
タイム」に至る足跡を認められる1枚かと思います。
また、ウィントンのプレイが非常に安定しているために、思いがけないスリルを味わうには不満が残るという意見も聞かれ
ますが、このクァルテットはそれぞれがバランスよく影響し合っており、好ましい方向への効果が感じられる、なかなかの
好盤でしょう。 |
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ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)
「ホット・ハウス・フラワーズ」(HOT HOUSE FLOWERS) |
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ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)の「ホット・ハウス・フラワーズ」
(HOT HOUSE FLOWERS)、邦題「スターダスト」です。
COLUMBIAのオリジナル盤になりますが「FOR PROMOTION ONLY」、
いわゆる見本盤です。
レコード番号は、FC−39530。 |
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パーソネルは、トランペットにウィントン・マルサリス、テナー・サックスにブランフォード・マルサリス、ピアノにケニー・カーク
ランド、ベースにロン・カーター、ドラムスにジェフ・ワッツ、フルートにケント・ジョーダン、加えてストリングスです。
このレコードは1984年に(もう20年前になる)リリースされた、ウィントン3枚目のリーダーアルバムです。デビュー当初
から持て囃されたウィントンですから、このアルバムも発売当時にはかなり話題になったと記憶します。
ウィズ・ストリングスという形式は、ある種イージーな印象も持ちますが、ウィズ・ストリングスが録音できるのは大物の証
という説もあるように、サイドメンを含めてかなり快調な演奏を聴かせてくれます。
クソ生意気な態度に賛否両論のウィントンで、私もどちらかと言えば好きくない部分を感じますが、こと演奏にかけてはや
はり一流に間違いありません。
このアルバムをもってして、未だに最高傑作だと評価する人も多いようです。
ジャケット裏にはトランペットを携えたウィントンが写っていますが、何か良さそうなスーツを着てますな。この頃20代前半
だったとは思えない出で立ちです。顔付きは今と違い、若々しい(ホントに若い!)表情に好感が持てます。 |
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ウェイン・ショーター(WAYNE SHORTER)
「ファントム・ナビゲイター」(PHANTOM NAVIGATOR) |
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ウェイン・ショーター(WAYNE SHORTER)の「ファントム・ナビゲイター」
(PHANTOM NAVIGATOR)です。
COLUMBIAのオリジナル、プロモ盤になります。
レコード番号はFC40373。 |
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パーソネルは、テナーサックスほかにウェイン・ショーター、シンセサイザーにミッチェル・フォアマン、ステュ・ゴールドバー
グ、ピアノにチック・コリア、ベースにゲイリー・ウィリス、アルフォンソ・ジョンソン、ジョン・パティトゥッチ、ドラムスにビル・サ
マーズ、スコット・ロバーツ、ほかとなっており、ウェザー・リポートとチック・コリアを足して2で割ったみたいな感じです。
このアルバムは1986年の録音で、ウェザー・リポートを辞したウェイン・ショーターがCOLUMBIAに吹き込んだ「3部作」
と呼ばれているものの一つです。ちなみに「3部作」とは、「JOY RIDER」、「ATLANTIS」、そして本作「PHANTOM
NAVIGATOR」を指しています。
当時のオリジナル盤ですが、プロモ盤になりますのでご注意ください。
ウェザー・リポートでは、派手目のアレンジはジョー・ザヴィヌルというイメージが強く、ショーターはどちらかと言うと叙情性
を追求していたように解釈されがちです(好例が「A REMARK YOU MADE」でしょう)。しかしこのアルバムでのアレンジ
は、言わば硬軟両方とも有しているようで、相当レベルの高いフュージョン(?)を体験できます。
冒頭の「CONDITION RED」などは確かにウェザー・リポートの延長に過ぎないような感じですが、それ故に何だか微笑ま
しくもあるのが愉快です。2曲目の「MAHOGANY BIRD」には、ピアノでチック・コリアが参加しており、少々趣きの異なると
ころを聴かせてくれます。
総じて良質なアルバムには間違いなく、入手して損はない安全パイの如きアルバムですが、何故かCDでも現在は廃盤
のようです。
この出品はLPなのですが、インナー・スリーブにはショーターが15歳か16歳くらいのときに描いたコミックの如きイラスト
が印刷されています。また、何故かショーターのポートレイトも封入されていました。ショーターの思い入れも感じられて、
案外コレクションの意味合いが高い逸品かもしれません。 |
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ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(A DAY IN THE LIFE) |
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ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(A
DAY IN THE LIFE)です。
A&M、CTIのオリジナル盤になります。
レコード番号は、SP−3001。 |
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パーソネルは、ギターにウェス・モンゴメリー、ピアノにハービー・ハンコック、ベースにロン・カーター、ドラムスにグラディ・
テイト、パーカッションにレイ・バレットほかというメンバーで、ご存知のようにドン・セベスキーのアレンジと指揮によるオー
ケストラがバックに多重録音されています。
録音はこの当時のA&M、CTIでは当然の如きルディ・ヴァン・ゲルダーが担当しており、さほど有り難味はないかも知れ
ませんが、一応「VAN GELDER」の刻印入りになります。
このレコードは1967年に録音されたもので、ウェス最晩年におけるCTI(A&M)3部作の一つに当たります。同様の構
成で他には「ロード・ソング」や「ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド」がありますが、内容的にはこのアルバムが最も高く評
価されています。
とは言え、イージー・リスニング路線へ向かったウェスに対する純粋ジャズファンの評価は今でも高くないようです。
ウェスは生涯譜面が読めなかったとのことですから、これらのアルバムを収録するにはオーバー・ダビングが不可欠にな
ります。要するに上記のクインテットないしはクァルテットによる演奏をベースに、アレンジが施されたストリングスをかぶ
せたというのが、制作の正体かと思われます。
であるならば、ウェス本人はストリングスの存在を意識せずに録音に臨み、出来上がったデモテープを聴いて初めて全容
を理解したのではないでしょうか。そのアレンジに対してウェスがどんな反応を示したかまでは知る術もありませんが、実
際に発売されているのですから、結構気に入っていたんだろうとは推測されます。大衆がこれによってジャズへの興味を
持ってくれれば良いとでも思っていたのでしょうか…。
そういった推測には切りがありませんが、ジャズへの啓蒙は果たせていたでしょうし、イージー・リスニング・ジャズなどと
揶揄されようとも、収まっているウェスの演奏は実は紛れもないジャズそのものです。偏見なしに聴かれることをお勧めい
たします。
タイトル曲でもある「A DAY IN THE LIFE」のデモ・テープを聴いて、作者であるポール・マッカートニーが狂喜したというの
も今では有名な逸話です。
私はウェスが好きな方ですから、ちょいと贔屓目に説明しているかもしれませんが、どうぞ斟酌ください。
ところで、このジャケットもジャズとしては気が利いているというか、発売当時は話題になったのではないかと思います。
最初のうち広告などを見ている範囲では、この写真が何かは分かりませんでした。よく見れば「吸い殻」ではないです
か!今にも匂ってきそうな写真をよくも採用したものです。当時としては革新的なアングルだったかもしれません。
この辺にもジャズ・ファンを開拓しようとする、プロデューサーを始めとしたヤル気が感じられます。商業的にも成功し、ジャ
ズの啓蒙にも一役買った名盤には違いありません。
このアルバムなどがリリースされて暫くしてからウェスは亡くなってしまいます。その死因には諸説紛々ですが、タバコの
好きだったウェスが、タバコによって寿命を縮めていたのだとしたら、何だか暗示的なものも感じないではいられません。 |
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ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)
「カリフォルニア・ドリーミング」(CALIFORNIA DREAMING) |
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ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)の「カリフォルニア・ドリーミング」
(CALIFORNIA DREAMING)です。
VERVEのオリジナル・ステレオ盤になります。ヴァン・ゲルダー・スタジオで録
音されたようで、「VAN GELDER」の刻印が見えます。 |
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このレコードは1966年に録音されたもので、ウェスは既にストリングスなどと共演する時期に入っています。ウェスの傑
作としては、大勢のご意見では1960年代前半に集中していますが、企画はどうあれ、結局彼のブリリアントなギターは
死ぬまで変わらなかったと思うのは私だけでしょうか。後年では「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」や「ロード・ソング」辺りが有名
ですが、60年代半ばに残したこのレコードもまた好盤かと思います。
パーソネルには、ハービー・ハンコックやリチャード・デイビス(2人ともどこでも出てくるな)のクレジットがあり、編曲と指揮
はドン・セベスキーです。
一部では悪評の高いイージー・リスニング路線のはしりとされていますが、私は好きなレコードの1枚です。中々の高音
質でお楽しみいただけると思います。 |
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